Sonatine
監督 北野武
出演 ビートたけし
渡辺哲
勝村政信
寺島進
大杉漣
公開 1993年
ここ最近北野映画ばっかり見てるな…。
興行的には大コケしたようですが、個人的にはソナチネが北野武の代表作だと思っています。
沖縄の牧歌的な光景と、それとは真逆のバイオレンス描写が
不思議と違和感無く混ざり合う映像がなんだか印象的。
その映像とオーバーラップするような主人公の死生観。
この対比が非常に良くできていて、映画全体として綺麗にまとまっていると思います。
沖縄民謡を取り入れた、久石譲の楽曲も素晴らしい。
ラストの銃撃のシーンで、駐車場に止めてある車に光が反射するシーンが印象的でした。
アウトレイジでもそうだったけど、車を小道具とした演出が上手い。
色々賛否あると思いますが、良い映画だと思います。
★★★★★
Outrage

監督 北野武
出演 ビートたけし
椎名桔平
加瀬亮
三浦友和
公開 2010年
北野武最新作アウトレイジを見てきましたコノヤロウ。
公開前から賛否が分かれていましたが、それも納得の映画でした。
今までの北野監督のヤクザ映画には多かれ少なかれ叙情的な部分が含まれていましたが
今回は全く心象風景の描写無しのストリクトリー・ヤクザ・ムービー。
Brotherまでの人物の描き方はあれはあれで良いと思いますが
個人的に期待していた北野武が撮るヤクザ映画が見れて大満足。
まだあまり比較されていないようですが、
これは21世紀の深作欣二、ひいては仁義なき戦いの正当な系譜にある映画だと思います。
それだけに賞レースには全く不向きな作品ではありますが
なにしろ俳優の演技が揃ってかっこいい。
みんなうまい具合にはまっているし、特に加瀬亮は新たな一面が見れました。
暴力シーンの描写は激しいし、罵り合いも大変なことになっていますが
まさに笑ってしまうところまで昇華する演出力はさすがです。
それと特筆するべきはその編集。
今までに見られないカットのつなぎ方とテンポで
これもまた良かった。(若干スタイリッシュすぎる感じもしますが)
音楽は座頭市に続き、鈴木慶一がやっているわけですがこれも良かった。
はっきり申し上げて万人にお勧めするような作品ではありませんが
★★★★★。
多分DVD買っちゃうんだろうなぁ。
その男、凶暴につき
監督 北野武
出演 ビートたけし
白竜
川上麻衣子
佐野史郎
公開 1989年
今週はBSが北野武特集。
キタノ映画の原点。
この映画は確か子供の頃に一回しか見てないと思うけど、
何故か細部まで覚えている、というか刷り込まれたトラウマ映画でもあります。
リアルな描写にこだわったそうですが、
不条理で、抗いようの無い暴力描写が静かに描かれていて
子供ながらに分けも分からず恐ろしい感覚だけがずっと残る映画でした。
その印象は再見しても変わらず、全然楽しい映画ではありません。
が、やはりキレのある演出は素晴らしく
独特の間の取り方も相まってグイグイ見てしまいました。
淀川さんも好きな映画らしいですね。
今日から公開のアウトレイジもこの映画の直系にあたる映画だと思いますが、
さて、どんな映画なのかな。
★★★★☆
HANA-BI

監督 北野武
出演 ビートたけし
岸本加世子
大杉漣
寺島進
公開 1998年
BSで見てすっかりポストするのを忘れてた。
第54回ヴェネチア国際映画祭金獅子賞受賞作品。
いわゆる北野映画と言われる要素がこれでもかと詰め込まれた代表作ですね。
昔見た時とはまた違う印象で見ることができました。
もっとバイオレントだった気がしてたけどそうでもなく。
改めて思いましたが、とにかく台詞が極端に少ない。
それだけに久石譲の音楽も相まって、
ラストの岸本加世子の言葉が染みる素晴らしい演出だと思います。
こういう編集、構成で魅せる演出を映画的っていうんでしょうか。
ただちょいちょい出てくる北野画伯の絵があまり好きではないというのが…。
あれはあれで、ほつれとして見ればいいのかもしれませんが。
…無くてもいいかな。
★★★★☆
アキレスと亀

監督 北野武
出演 ビートたけし
樋口可南子
柳憂怜
麻生久美子
公開 2008年
アキレスと亀:俊足であるはずの人間が鈍足の亀と競争しても勝てないことを証明する数式上のパラドックス。
売れない画家のビートたけしとその妻樋口可南子の夫婦愛を描いた作品…って
宣伝文句だけれども、この映画は色々な側面がありすぎて一概には感想が言えません。
多分見た人によって感想は大分違うんじゃないかなぁ。
僕は天才と言われながら天才に嫉妬する北野武のルサンチマンを映像化した話なのかなー
なんてなんとなく思いました。
淡々と、そしてある面残酷に描かれる画家真知寿(まちす)の生涯。
これ実際売れないアーティストが見たらどう思うんだろう。
ちょっと洒落にならない気がします。
何者にもなれない、個性の無い画家真知寿(まちす)その人。
所謂自分探し文化に対する強烈なアンチテーゼともとれます。
もちろん夫婦愛の描き方も素晴らしい、と思う。
(ココはちょっと素晴らしいというのは微妙かも…)
北野武本人の評価はあんまり高くないようですが、良作★★★★☆





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